派遣を辞めたい!契約途中でも辞められる?退職前に確認すること

派遣業界

派遣を辞めたいと思ったら?契約途中で辞める前に確認してほしいこと

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「もう派遣を辞めたい」

「人間関係が限界」

「契約期間が残っているけど辞められる?」

「明日から行きたくない……」

派遣社員として働いていると、さまざまな理由で「辞めたい」と思うことがあります。

私は派遣業界で22年間働き、派遣管理、現場管理、総務・人事、管理職などを経験してきました。

最大で約250名の派遣社員を担当・管理した経験があります。

その中で、

「もう辞めたいです」

「今日で辞めたいです」

「明日から行きません」

という相談も数多く受けてきました。

人間関係。

仕事内容。

給与。

体力的な問題。

家庭事情。

派遣先とのトラブル。

辞めたい理由は人によって違います。

そして、実際に退職した方もたくさん見てきました。

だから私は、

「つらくても契約期間まで絶対に我慢してください」

とは言いません。

しかし反対に、

「嫌なら明日から行かなければいい」

とも言いません。

契約途中で辞めたいと思ったときこそ、まず確認してほしいことがあります。

この記事では、派遣業界で22年間働いてきた経験から、

「派遣を辞めたい」と思ったときに何を確認し、どう行動すればいいのか

を解説します。


最初に知ってほしい|「派遣先を辞める」と「派遣会社を辞める」は違う

ここは非常に重要です。

派遣で働いていると、

「○○工場で働いているから、○○工場の社員」

という感覚になることがあります。

しかし、一般的な派遣では、

あなたを雇用しているのは派遣会社です。

派遣先は、実際に仕事をする場所です。

つまり、

「今の派遣先ではもう働けない」

ことと、

「派遣会社そのものを退職したい」

ことは同じではありません。

今の職場が合わないのであれば、

派遣会社へ相談して、

部署を変更する。

別の職場へ異動する。

別の派遣先を紹介してもらう。

という方法も考えられます。

だから最初に、

「私は派遣会社そのものを辞めたいのか。それとも今の派遣先を辞めたいのか」

を整理してください。

ここを混同しないことが大切です。


派遣を辞めたいと思う理由は人それぞれ

私が担当してきた中でも、退職を考える理由はさまざまでした。

例えば、

人間関係がうまくいかない。

教育担当者と合わない。

仕事内容が想像と違う。

仕事を覚えられない。

体力的についていけない。

残業が多い。

交替勤務が合わない。

家庭事情が変わった。

別の仕事をしたい。

こうした理由です。

どの理由なら辞めてよくて、

どの理由なら辞めてはいけない、

と単純に決められるものではありません。

ただし、

「辞めたい」と思った瞬間の感情だけで行動することには注意してほしい

と思っています。

辞めたい理由が人間関係の場合は、退職前に「派遣先の人間関係がつらいときの対処法」も確認してみてください。派遣先の人間関係がつらいときどうする?辞める前に試したい対処法

「聞いていた仕事内容と違う」ことが退職理由の場合は、まず求人・就業条件・実際の仕事内容を確認してください。派遣の仕事内容が聞いていた話と違う!まず確認することと相談方法

相談しても担当者が対応してくれない場合は、担当者一人で諦めず、上司や派遣元責任者などへの相談も検討してください。派遣会社の担当者が動いてくれない!相談しても対応されないときの対処法


契約途中でも派遣を辞められる?

ここは法律が関係するので、経験談と分けて説明します。

派遣社員の労働契約には、

期間の定めがある契約(有期労働契約)

と、

期間の定めがない契約(無期労働契約)

があります。

特に注意したいのが有期労働契約です。

例えば、

「10月1日~12月31日」

というように契約期間が決められているケースです。

有期労働契約は、最初から一定期間働くことを前提として労働者と会社が合意している契約です。

民法628条では、期間を定めた雇用契約でも「やむを得ない事由」がある場合には、契約期間途中で解除できることが定められています。

つまり、

「有期契約だから、どんな事情があっても絶対に途中で辞められない」

というわけではありません。

一方で、

「有期契約でも理由に関係なく、いつでも自由に即日退職できる」

と単純に考えるのも適切ではありません。

契約内容や事情によって判断が変わる可能性があります。

だから契約途中で退職したい場合は、

自己判断で突然出勤しなくなるのではなく、まず派遣会社へ相談する

ことをおすすめします。


「契約途中だから絶対辞められない」と言われたら?

派遣社員からすると、

「契約期間が残っているので辞められません」

と言われれば、

「絶対に辞められないんだ」

と思ってしまうかもしれません。

しかし、先ほど説明したように、有期契約についても事情によって契約途中での解除が問題になることがあります。

また、1年を超える有期労働契約については、一定の例外を除き、契約開始から1年を経過した後は労働者から申し出ることで退職できるという労働基準法上の仕組みもあります。

重要なのは、

「契約期間が残っている=何があっても辞められない」

と自分だけで決めつけないことです。

反対に、

「ネットに辞められると書いてあったから明日から行きません」

と自己判断することもおすすめしません。

自分の契約期間。

雇用契約の内容。

就業規則。

退職を希望する理由。

現在の状況。

これらを確認して派遣会社へ相談してください。


辞める前に確認① 本当に「退職」しか方法がないのか

まず考えてほしいことです。

今の問題は、

会社を辞めなければ解決できない問題でしょうか?

例えば、

教育担当者との人間関係がつらい。

それなら教育担当者を変更できるかもしれません。

特定の社員との関係が悪い。

それなら配置変更できるかもしれません。

仕事内容が合わない。

別工程へ異動できるかもしれません。

部署そのものが合わない。

別部署への異動ができる可能性があります。

派遣先そのものが合わない。

別の派遣先を紹介してもらえるかもしれません。

私は実際に、

配置変更、教育担当変更、部署異動、派遣先変更

によって状況が改善したケースを見てきました。

退職届を出す前に、

「今の問題を解決する別の方法はありませんか?」

と担当者へ相談してみてください。


辞める前に確認② 「何が嫌なのか」を整理する

「もう嫌です」

「全部無理です」

となってしまうと、自分でも何が一番の問題なのか分からなくなります。

そんなときは紙やスマートフォンのメモでも構いません。

書き出してください。

例えば、

「教育担当者から毎日のように強い口調で注意される」

「夜勤で体力的に続けられない」

「聞いていた仕事内容と実際の仕事が違う」

「残業時間が想定より多い」

というように具体的にします。

問題が具体的になると、

退職しなくても解決できる問題なのか

が見えてくることがあります。


辞める前に確認③ 雇用契約書・就業条件明示書を見る

これは必ずやってほしいことです。

派遣会社から渡された書類を確認してください。

特に、

契約期間。

就業場所。

業務内容。

勤務時間。

休日。

賃金。

苦情の申出先。

などを確認します。

例えば、

「聞いていた仕事内容と違う」

と感じているなら、

実際に明示されている業務内容と現在行っている仕事を比較する

ことができます。

東京都労働局も、就業条件明示書と異なる仕事をさせられた場合は、そこに記載されている苦情の申出先へ相談するよう案内しています。

感覚だけではなく、

「契約ではどうなっているのか」

を確認してください。


辞める前に確認④ 担当者へ相談したか

私が22年間派遣業界で働いてきて、一番もったいないと思うケースがあります。

それは、

何も相談しないまま限界になって突然辞めることです。

担当者からすると、

「昨日まで普通に働いていたのに、突然『明日から行きません』と言われた」

となります。

しかし本人からすると、

「3カ月前からずっと我慢していた」

ということがあります。

私は何度も、

「もっと早く話してくれれば……」

と思いました。

些細な段階で構いません。

「最近、教育担当者とうまくいっていません」

「仕事内容が思っていたものと違います」

「夜勤が体力的につらくなっています」

この段階で相談してください。

問題が小さいうちなら、解決できる可能性もあります。


辞める前に確認⑤ 担当者が動かなければ相談相手を変えたか

前の記事でも解説しましたが、

担当者へ相談しても動いてくれないケースがあります。

だから、

「担当者に一度相談した=できることは全部やった」

ではありません。

担当者が動かないなら、

担当者の上司。

派遣元責任者。

本社相談窓口。

会社のハラスメント相談窓口。

などへ相談できる場合があります。

私の経験でも、

担当者の上司が入ることで解決したケースは多くありました。

担当者一人で諦めないでください。


辞める前に確認⑥ 自分にも改善できるところがないか

少し厳しい話もします。

私は相談を受けて事実確認をした結果、

相談者本人にも問題があったケースを経験しています。

「自分だけ嫌がらせを受けています」

と相談された。

しかし周囲へ確認すると、事実と違う内容が含まれていた。

仕事内容について相談されたので職場や同僚へ確認すると、

相談者本人の対応が原因になっていた。

ということもありました。

また、派遣先を変更しても、

同じような人間関係の問題が繰り返されるケースもありました。

もちろん、

「人間関係で悩むのは本人が悪い」

という意味ではありません。

ただ、

職場を変えても同じ問題が何度も起きるのであれば、

一度自分の行動も振り返ってみる価値があります。

相手の話を聞いているか。

感情的に反応していないか。

注意と人格否定を混同していないか。

職場ルールを守っているか。

報告・連絡・相談ができているか。

自分を責めるためではありません。

次の職場で同じことを繰り返さないためです。


ただし、我慢し続けてほしくないケースもある

ここまで、

「まず相談してください」

「状況を確認してください」

と書いてきました。

しかし、

我慢を続けることをすすめているわけではありません。

例えば、

暴言。

身体的な接触。

ハラスメントが疑われる言動。

安全に関わる問題。

心身に深刻な影響が出ている。

こうした場合は、

「契約期間まで我慢しよう」

と一人で抱え込まないでください。

速やかに派遣会社へ相談してください。

緊急性が高い状況では、通常の人間関係の悩みと同じように扱わないことが重要です。


「派遣先を辞めたい」と「派遣会社を辞めたい」をもう一度考える

ここで改めて考えてみてください。

あなたが辞めたいのは、

今の派遣先でしょうか?

それとも、

派遣会社そのものでしょうか?

例えば、

今の工場は嫌だけど派遣という働き方は続けたい。

今の部署だけが合わない。

今の教育担当者とだけ合わない。

この場合、

退職以外の方法があるかもしれません。

派遣会社に、

「退職したいです」

とだけ伝えるのではなく、

「今の派遣先で働き続けるのが難しいので、別の派遣先を紹介してもらえませんか?」

と相談する方法があります。

これは派遣という働き方だからこそ使える選択肢です。


派遣先の契約が終了しても、雇用契約まで自動的に終わるとは限らない

これも覚えておいてください。

派遣先と派遣会社の間には、

労働者派遣契約

があります。

一方、

あなたと派遣会社の間には、

労働契約

があります。

この2つは別の契約です。

そのため、派遣先との派遣契約が途中で終了したからといって、

それだけを理由にあなたと派遣会社との労働契約まで当然に終了するわけではありません。

厚生労働省もこの点を明確にしています。

派遣先都合などで派遣契約が中途解除された場合には、派遣元は新たな就業機会を確保するなど、雇用維持のための対応を図ることが求められています。

「派遣先との契約が終わったから、明日から仕事も雇用も全部終わり」

とは限りません。

ここは非常に重要です。


契約途中で辞めたいと伝えるときはどうすればいい?

私は、

できるだけ早く担当者へ相談する

ことをおすすめします。

例えば、

「現在の職場で働き続けることが難しいと感じています。契約期間が残っていることは理解していますが、今後について相談したいです」

と伝えればいいでしょう。

最初から、

「明日から絶対行きません」

と伝えるのではなく、

「辞めたい理由」と「現在の状況」を説明する

ことが大切です。

そして、

いつまで働けそうなのか。

現在の派遣先を離れたいだけなのか。

派遣会社自体を退職したいのか。

別の派遣先なら働きたいのか。

これも担当者と話してください。


やってほしくないのは「突然連絡を絶つこと」

担当者として一番困るのは、

突然連絡が取れなくなることです。

出勤しない。

電話に出ない。

LINEやメールにも返事がない。

派遣先から、

「○○さんが来ていません」

と派遣会社へ連絡が入る。

担当者は、

事故なのか。

体調不良なのか。

何か事件に巻き込まれたのか。

単純に出勤したくないのか。

分かりません。

本人確認。

緊急連絡先への連絡。

派遣先への説明。

さまざまな対応が必要になります。

そして何より、

本人自身が問題を大きくしてしまいます。

辞めたいなら、

「辞めたい」

と伝えてください。

連絡を絶つことと、退職の意思を伝えることは違います。


「退職代行を使えば全部解決」と単純に考えない

近年は退職代行というサービスもあります。

しかし、派遣社員の場合は、

雇用契約。

派遣先との関係。

貸与品。

社会保険。

有給休暇。

給与。

離職票。

次の派遣先。

など、確認すべきことがあります。

また、サービスによって対応できる範囲も異なります。

そのため、

「退職代行を使えば契約途中でも何も確認せず全部終わる」

と考えるのはおすすめしません。

まず自分の契約状況を確認してください。


辞めると決めたら確認してほしいこと

退職を決めた場合は、退職日だけではなく、

最終出勤日。

残っている有給休暇。

健康保険などの手続き。

雇用保険。

離職票などの必要書類。

制服。

社員証。

ロッカーキー。

セキュリティカード。

会社から借りている備品。

なども確認してください。

特に製造業では、

作業服。

安全靴。

保護具。

工具。

入館証。

などを貸与されている場合があります。

「辞めます」と伝えて終わりではありません。

最後の手続きまで確認しましょう。


辞めることは「逃げ」ではない。でも同じ問題を繰り返さないことが大切

22年間派遣社員を見てきて、

退職したことで状況が良くなった人もたくさんいます。

職場を変えたら人間関係が良くなった。

交替勤務から日勤へ変えたら続けられた。

別の仕事内容に変えたら長く働けた。

環境が合わなかっただけ、

という人もいます。

だから、

辞めること自体を失敗だとは思いません。

ただし、

何が嫌だったのか。

なぜ続かなかったのか。

次はどんな職場なら働けそうなのか。

ここだけは振り返ってほしいと思います。

そうしなければ、

次の派遣先でも同じ理由で辞める可能性があります。

退職を、

「終わり」ではなく「次の職場を選ぶための情報」

にしてください。


派遣会社を変える選択肢もある

問題が今の派遣先だけではなく、

派遣会社そのものにある場合もあります。

担当者へ相談しても動かない。

上司へ相談しても変わらない。

派遣元責任者へ相談しても改善しない。

相談窓口も機能していない。

毎回同じような対応をされる。

そうであれば、

派遣会社そのものを変える

ことも選択肢です。

私は以前の記事でも書きましたが、

派遣会社を選ぶときは時給だけを見てほしくありません。

大切なのは、

働き始めた後に誰が支えてくれるのか

です。

求人票では分かりにくい部分ですが、長く働くためには非常に重要です。


22年間派遣業界にいた私が伝えたいこと

私は、

「辞めたい」

という相談を何度も受けてきました。

その中には、

もう少し早く相談してくれれば解決できたのではないか、

と思ったケースがあります。

反対に、

「これは職場を変えた方がいい」

と思うケースもありました。

だから、

辞めたいと思うこと自体は悪いことではありません。

大切なのは、

一人で結論を出さないことです。

「もう無理」

と思ったら、まず話してください。

担当者がダメなら上司へ。

上司でもダメなら派遣元責任者や相談窓口へ。

そして、

今の派遣先を離れれば解決するのか。

派遣会社そのものを辞める必要があるのか。

そこまで考えてみてください。


まとめ|「明日辞める」の前に、一度立ち止まって確認してほしい

派遣を辞めたいと思ったら、まず確認してほしいことがあります。

①派遣会社を辞めたいのか、今の派遣先を辞めたいのか

②何が原因で辞めたいのか

③雇用契約書・就業条件明示書はどうなっているか

④担当者へ相談したか

⑤担当者が動かなければ上司などへ相談したか

⑥配置変更・部署異動・派遣先変更では解決できないか

⑦自分にも改善できるところはないか

それでも、

「ここでは働き続けられない」

という結論になることはあります。

そのときは、次の選択肢を考えればいいのです。

ただ、

突然連絡を絶つことだけはおすすめしません。

契約途中なら、なおさらです。

担当者へ相談してください。

事情を説明してください。

そして今後を一緒に整理してください。

派遣は、

今の派遣先だけがすべてではありません。

職場を変える。

部署を変える。

仕事内容を変える。

派遣先を変える。

派遣会社を変える。

そして場合によっては、派遣という働き方そのものを変える。

選択肢はいくつもあります。

私は22年間派遣業界で働いてきましたが、

派遣はあくまでも、自分に合った仕事を見つけるために使える一つの働き方だ

と考えています。

「契約が残っているから」と一人で悩み続けるのではなく、

まず相談する。

そして、

「辞めるかどうか」だけではなく、「次にどう働くか」まで考えてほしい。

それが、私が多くの退職相談を受けてきて伝えたいことです。

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