派遣社員がやってはいけないこと10選|業界20年以上で見た信用を失う行動
「派遣社員として働くとき、何に気をつければいい?」
「派遣先でやってはいけないことはある?」
「契約更新される人とされない人は何が違う?」
これから派遣で働く人の中には、このような不安を持っている人もいると思います。
私は派遣業界で20年以上働き、派遣スタッフのフォロー、採用、現場管理、総務人事、管理職などを経験してきました。
最大で約250名の派遣社員を担当・管理した経験があります。
その中では、長期間安定して働く人もいれば、残念ながら派遣先からクレームを受けたり、信用を失ったりする人もいました。
では、信用を失わないためにはどうすればいいのでしょうか。
私が20年以上この業界を見てきて思うことは、実は非常にシンプルです。
派遣社員だから特別なことをする必要はありません。
挨拶する。
連絡する。
約束を守る。
ルールを守る。
分からないことは確認する。
相手を尊重する。
こうした社会人として一般的なことを守る。
それだけでも、信用を失う可能性は大きく下げられると私は思っています。
この記事では、私が実際に派遣社員を管理してきた経験から、派遣先で「これはやめてほしい」と感じた行動と、信用を失わずに働くためのポイントを解説します。
派遣社員だから許されることが増えるわけではない
最初に伝えておきたいことがあります。
派遣社員は派遣先の正社員とは雇用関係が異なります。
しかし、
「派遣だから職場のルールを守らなくてもいい」
ということではありません。
派遣先で仕事をする以上、その職場で定められた安全ルールや作業手順など、守らなければならないルールがあります。
これは派遣社員だからというより、
同じ職場で働く一人として必要なこと
だと私は考えています。
そして、私が現場で見てきた中では、大きな問題は意外と基本的なところから起きていました。
派遣社員がやってはいけないこと10選
①無断欠勤をする 派遣の契約更新をされない理由7選|更新なしと言われたときの対処法
私が特にやめてほしいと思うのが、
無断欠勤です。
派遣社員から連絡がない。
出勤時間になっても来ない。
派遣先から派遣会社へ、
「○○さんが来ていません」
と連絡が入る。
そこから担当者が本人へ電話します。
しかし電話に出ない。
何度連絡してもつながらない。
こうなると、派遣会社だけではなく派遣先にも迷惑がかかります。
実際、私の経験でも無断欠勤は派遣先から強いクレームにつながりやすい行動の一つでした。
無断欠勤は信用を大きく失いやすい
誰でも体調を崩すことはあります。
家庭の事情が発生することもあります。
急に出勤できなくなること自体は起こり得ます。
問題なのは、
休むことではなく、連絡しないことです。
「今日は体調が悪くて出勤できません」
この連絡があるだけでも状況は違います。
派遣先も、
「今日は一人少ない」
と分かれば、人員配置や仕事の進め方を変更できます。
しかし無断欠勤では、それすらできません。
さらに、無断欠勤を繰り返すことで、その後の契約更新などに影響したケースも私は経験しています。
休むことと無断で休むことは、まったく違います。
②無断で職場から帰る
無断退社も避けてほしい行動です。
仕事が嫌になった。
人間関係で腹が立った。
体調が悪くなった。
何か事情があったとしても、
何も言わず職場からいなくなることは避けてください。
派遣先からすれば、
「どこに行った?」
となります。
派遣会社にも連絡が入ります。
場合によっては本人の安全確認まで必要になります。
帰らなければならない事情があるなら、
「体調が悪いので早退したいです」
など、まず職場のルールに沿って申し出てください。
そして必要に応じて派遣会社にも連絡してください。
③嘘をつく・虚偽の説明をする
信用を失いやすい行動として、
虚偽
もあります。
一度話した内容と後から話す内容が違う。
確認すると説明が変わる。
事実と異なる説明をする。
こうしたことが続けば、担当者も、
「どこまでが本当なのだろう」
と判断できなくなります。
誰でも失敗することはあります。
仕事でミスすることもあります。
私は、
失敗そのものより、その後どう対応するかの方が重要
だと考えています。
ミスを隠すために嘘を重ねると、最初は小さな問題だったものが大きな問題になることがあります。
④安全ルールを守らない
製造現場などでは特に重要です。
私が実際に経験した中には、
休憩所の窓枠に座って休憩していた
というケースがありました。
本人にとっては、
「ちょっと座っただけ」
だったかもしれません。
しかし職場には、安全上の理由で定められているルールがあります。
「これくらい大丈夫だろう」
という自己判断が事故につながる可能性があります。
安全ルールは、
面倒だから決められているのではありません。
事故を防ぐためにあります。
分からないルールがあれば確認してください。
⑤作業手順を勝手に変える
これも実際に問題になったことがあります。
決められた作業手順があるにもかかわらず、
「こっちの方が早い」
「これくらい省略しても大丈夫」
と自己判断で手順を変える。
その結果、
品質トラブルにつながったケース
もありました。
特に製造業では、
一つの作業手順の逸脱が製品品質に影響することがあります。
本人に悪気がなくても、
「早く終わらせよう」
という判断がトラブルにつながる可能性があります。
改善した方がいいと思うことがあるなら、勝手に変更するのではなく、
まず上司や教育担当者へ提案してください。
⑥暴言・暴力・ハラスメント行為
これは言うまでもありません。
暴言。
暴力。
相手を威圧する行為。
ハラスメントに該当し得る言動。
こうした行為は避けなければなりません。
私が経験した中でも、ハラスメント行為は派遣先から強いクレームにつながったことがあります。
「冗談だった」
「そんなつもりではなかった」
という本人の認識と、相手の受け止め方が違う場合もあります。
だからこそ、
相手を一人の人間として尊重すること
が重要です。
⑦職場でお金の貸し借りをする
職場内でのお金の貸し借りも、私はおすすめしません。
最初は、
「少しだけ貸して」
という話だったかもしれません。
しかし、
返してくれない。
返済日をめぐって揉める。
人間関係が悪化する。
仕事に影響する。
という可能性があります。
職場は仕事をする場所です。
金銭関係を持ち込むことで、人間関係が複雑になることがあります。
派遣先で人間関係を作ることは大切ですが、
必要以上に金銭関係まで持ち込まない
ことも、自分を守る方法の一つだと思います。
⑧飲酒運転などの重大なルール違反・犯罪行為
当然ですが、
犯罪行為は絶対にしてはいけません。
また、飲酒運転も絶対に避けなければなりません。
仕事以外の時間であっても、重大な行為が仕事や生活に影響する可能性があります。
特に車で通勤している人は、
「昨日のお酒が残っているかもしれない」
という状態で運転しないこと。
安全に関する判断を軽く考えないでください。
⑨スマートフォンを職場のルールに反して使用する
私が担当していた中では、情報漏えいそのものが問題になったケースはありませんでした。
しかし、
携帯電話の使用方法
について問題になったことはあります。
スマートフォンの扱いは職場によって違います。
作業場への持ち込み禁止。
休憩時間だけ使用可能。
指定された場所で使用する。
カメラ機能に制限がある。
など、それぞれルールがあります。
「自分のスマホだから自由に使っていい」
とは限りません。
特に製造現場や機密情報を扱う職場では、スマートフォンの使用ルールを必ず確認してください。
⑩人を無視する・自分を悪く言い続ける
最後は少し違う角度からです。
私がやめてほしいと思うのは、
人を無視すること
です。
職場には、
好きな人。
苦手な人。
話しやすい人。
話しにくい人。
いろいろな人がいます。
全員と仲良くなる必要はありません。
しかし、
挨拶されても無視する。
仕事上必要な会話をしない。
気に入らないから返事をしない。
という行動は仕事にも影響します。
そしてもう一つ。
私は、
自分自身を必要以上に悪く言うこと
もやめてほしいと思っています。
「自分なんて仕事ができない」
「どうせ派遣だから」
「自分には何もできない」
このような言葉を繰り返していると、自分自身の可能性まで狭めてしまいます。
派遣社員という働き方は、その人自身の価値を決めるものではありません。
仕事が分からないなら覚えればいい。
失敗したなら改善すればいい。
苦手なことがあるなら相談すればいい。
自分から自分の価値を下げる必要はない
と私は思っています。
「派遣だからこれくらい大丈夫」は危険
私は長く派遣業界で働いてきましたが、
「派遣だから」
という言葉を良くも悪くも聞いてきました。
しかし、
派遣だから安全ルールを守らなくていい。
派遣だから作業手順を守らなくていい。
派遣だから責任がない。
ということではありません。
実際、
休憩所の窓枠に座るという安全ルールから外れた行動や、作業手順を自己判断で変更して品質トラブルにつながったケースを経験しています。
本人にとっては、
「これくらいなら大丈夫」
だったのかもしれません。
でも、その小さな自己判断が大きな問題につながることがあります。
一度の失敗ですべてが決まるわけではない
ここも伝えておきたいことです。
誰でも失敗します。
遅刻してしまうこともある。
仕事を間違えることもある。
注意されることもある。
一度の失敗だけで、
「この人はダメ」
とすべてが決まるわけではありません。
私が重要だと思うのは、
同じことを繰り返さないことです。
例えば無断欠勤。
一度問題になり、
「次から必ず連絡してください」
と注意された。
それでもまた無断欠勤する。
さらに繰り返す。
こうなれば信用を失っていきます。
失敗したときは、
「なぜ起きたのか」
「次はどうすれば防げるのか」
を考えてください。
派遣先から信用される人は特別なことをしていない
20年以上派遣業界で働いてきて感じるのは、
信用される人ほど当たり前のことを続けている
ということです。
時間を守る。
欠勤するときは連絡する。
挨拶する。
分からないことは質問する。
ルールを守る。
作業手順を守る。
ミスを隠さない。
約束を守る。
相手を尊重する。
これらは派遣社員だけに求められることではありません。
正社員でも、契約社員でも、アルバイトでも同じです。
信用は一日では作れない
仕事で信用を得るには時間がかかります。
毎日出勤する。
仕事を覚える。
約束を守る。
周囲とコミュニケーションを取る。
こうした小さな行動を積み重ねて、
「あの人なら任せられる」
と思ってもらえるようになります。
一方で、信用は一つの行動で大きく失うことがあります。
特に、
無断欠勤。
虚偽。
重大なルール違反。
暴力。
ハラスメント。
などは注意が必要です。
だからといって、
「失敗してはいけない」
という意味ではありません。
大切なのは、
失敗したときに正直に話し、改善すること
です。
派遣から正社員を目指す人にも信用は重要
派遣先で正社員登用を目指している人なら、なおさら日々の行動は重要です。
私が実際に見てきた中でも、正社員登用された人には、
出勤が安定している。
仕事を覚えるのが早い。
改善提案をする。
周囲との人間関係が良い。
必要なときに柔軟な対応ができる。
といった特徴がありました。
派遣から正社員になりたいからといって、急に特別なアピールをする必要はありません。
まず、
日々の仕事で信用を積み重ねること
です。
もし失敗してしまったら
この記事を読んで、
「自分もやってしまったことがある」
と思った人もいるかもしれません。
だからといって、そこで終わりではありません。
重要なのは、
これからどうするかです。
必要なら謝る。
事実を正直に伝える。
同じことを繰り返さない。
分からないことは確認する。
困ったら派遣会社の担当者へ相談する。
行動を変えていけばいいのです。
ただし、暴力や犯罪行為など、内容によっては重大な結果につながるものもあります。
「一度なら何をしても大丈夫」という意味ではありません。
まとめ|信用を失わないために必要なのは「普通のこと」
派遣社員がやってはいけないことについて紹介してきました。
私が20年以上派遣業界で働いてきて、特に避けてほしいと思うのは、
無断欠勤。
無断退社。
虚偽。
安全ルール違反。
作業手順の逸脱。
暴言・暴力・ハラスメント。
職場でのお金の貸し借り。
飲酒運転や犯罪行為。
スマートフォンのルール違反。
人を無視すること。
そして、自分自身を必要以上に悪く言うことです。
こうして並べると、
「派遣社員だから気をつけなければならない特別なルール」
ではないことが分かると思います。
私がこれから派遣で働く人へ一番伝えたいのは、
一般的なことを守ることが、信用を失わないことにつながる
ということです。
時間を守る。
連絡する。
挨拶する。
嘘をつかない。
安全ルールを守る。
作業手順を守る。
人を尊重する。
分からないことは確認する。
特別なことではありません。
でも、この「普通のこと」を毎日続けることが大切です。
派遣は、あくまでも働き方の一つです。
「派遣だから」と自分を低く見る必要もなければ、
「派遣だから責任が軽い」と考える必要もありません。
一人の社会人として仕事に向き合う。
それが派遣先から信用され、長く働き、次のキャリアにつなげるための基本だと私は考えています。

