今回は「飛び込み営業=その場で売る」ではなく、初訪問→関係づくり→次回アポ→商談という流れを軸にしています。「断れない進め方」についても、相手を追い込む手法ではなく、相手が断る必要のない小さな合意を積み重ねる方法として書いてみました。
飛び込み営業の進め方|初訪問から次回アポにつなげる営業のコツ
「飛び込み営業をしているけど、話を聞いてもらえない」
「初訪問で何を話せばいいのか分からない」
「名刺交換まではできても、その先につながらない」
「次回のアポイントがなかなか取れない」
飛び込み営業を始めると、このような壁にぶつかることがあります。
特に営業経験が少ないと、
「何とか商品を説明しなければ」
「今日の訪問で成果を出さなければ」
と焦ってしまうものです。
しかし、飛び込み営業で最初から契約を取ろうとすると、かえって難しくなることがあります。
なぜなら、お客様からすればあなたは、
「突然やってきた知らない営業担当者」
だからです。
まず必要なのは商品説明ではありません。
「この人なら、もう少し話を聞いてもいいかな」
と思ってもらうことです。
今回は営業職で悩んでいる人に向けて、飛び込み営業の進め方を「初訪問」「次回アポ」「商談への進め方」の3段階に分けて紹介します。
飛び込み営業は「売る場所」ではない
まず、飛び込み営業に対する考え方を少し変えてみましょう。
初訪問の目的を、
「商品を売ること」
にしてしまうと営業は苦しくなります。
初対面の営業担当者から突然、
「この商品がおすすめです」
「今ならお得です」
「一度契約を検討してください」
と言われても、お客様は警戒します。
そこで最初の目的を、
「次に話せる関係をつくること」
に変えてみます。
初訪問で契約できなくても構いません。
名前を覚えてもらえた。
名刺交換ができた。
担当者と話せた。
困っていることを一つ聞けた。
次回訪問の約束ができた。
これらも立派な前進です。
飛び込み営業では、一回の訪問ですべてを決めようとしないことが重要です。
STEP1|初訪問では何を話せばいいのか
飛び込み営業で最も緊張するのが初訪問です。
受付や担当者を前にすると、
「何を話そう?」
と頭が真っ白になることもあります。
だからこそ、初訪問では話す内容をシンプルにしておきます。
基本は、
①挨拶→②訪問理由→③短い質問
この3つです。
例えば、
「突然の訪問で失礼いたします。○○会社の○○と申します」
と挨拶します。
そして、
「この地域を担当することになりまして、ご挨拶で伺いました」
など、訪問した理由を簡潔に伝えます。
その後、
「現在○○について、何かお困りのことはありませんか?」
と質問します。
最初から長い商品説明をする必要はありません。
むしろ、
短く話して、相手の反応を見る。
これくらいで十分です。
初訪問でやってはいけない「説明しすぎ」
営業初心者ほど、
「せっかく担当者に会えたから説明しなければ」
と考えてしまいます。
そして、
「弊社の商品は……」
「特徴としては……」
「価格については……」
と説明を続けてしまいます。
しかし、お客様が興味を持っているか分からない状態で説明しても、なかなか伝わりません。
お客様が忙しい状況なら、
「長い営業が来たな」
と思われる可能性もあります。
解決策|初訪問は「情報収集」と考える
初訪問では、
売ることより知ること。
この考え方を持ってみましょう。
例えば、
「現在はどのようなものを使われていますか?」
「こういったことで困ることはありませんか?」
「この件はどなたが担当されていますか?」
など、会話の中から情報を集めます。
そして、
次回提案するときの材料を一つ持ち帰る。
これだけでも初訪問の価値はあります。
STEP2|次の訪問につなげるアポの取り方
飛び込み営業で重要なのは、
初訪問より「2回目」を作ることです。
一度会った人と二度目に会う場合、
「突然来た営業」
から、
「前に来た○○さん」
へ変わります。
この違いは小さいようで大きなものです。
では、どうやって次回アポを取ればいいのでしょうか。
ポイントは、
次に会う理由を作ることです。
例えば、お客様との会話で、
「最近○○に困っている」
という話が出たとします。
そこで、
「その件でしたら、参考になりそうな資料があります」
と伝えます。
そして、
「一度確認して、改めてお持ちしてもよろしいですか?」
と次回訪問につなげます。
ただ、
「また来てもいいですか?」
と聞くよりも、
「次回何を持ってくるのか」
を明確にしたほうが、相手にも会う理由が生まれます。
「また来ます」ではアポにならない
飛び込み営業でよくあるのが、
「それでは、またよろしくお願いします」
で終わってしまうケースです。
これでは次につながりません。
「また来ます」は予定ではないからです。
次回につなげたいのであれば、
具体的な行動まで決める
ことが重要です。
例えば、
「今日伺った内容に近い事例がありますので、次回お持ちします」
「料金の比較表を作ってみます」
「一度社内で確認して、回答を持ってきます」
と理由を作ります。
そのうえで、
「火曜日と木曜日でしたら、どちらがご都合よろしいですか?」
など、相手が答えやすい形で予定を確認します。
ただし、都合が悪いと言われたら無理に迫りません。
目的は相手を追い込むことではなく、
次に話す理由を明確にすることです。
STEP3|「断れない営業」ではなく「断る必要のない営業」を目指す
営業をしていると、
「どうすれば断られないだろう?」
と考えることがあります。
しかし、
相手が断れない状況を作ること
を目指してしまうと危険です。
強引に契約させる。
決断を急がせる。
断りにくい空気を作る。
このような営業は、一時的に契約できても長期的な信頼にはつながりません。
目指したいのは、
「断れない営業」ではなく「断る必要のない営業」です。
小さな「YES」を積み重ねる
いきなり、
「契約してください」
と求めれば、お客様は大きな判断をしなければなりません。
しかし、
「資料だけ見てもらえますか?」
「現在の状況だけ教えていただけますか?」
「一度比較してみませんか?」
「来週10分だけお時間いただけますか?」
という小さな提案なら、判断しやすくなります。
つまり、
いきなり契約を求めないことです。
初訪問なら、
「少し話を聞いてもらう」
次は、
「資料を見てもらう」
その次は、
「詳しい話をする」
そして、
「必要なら検討してもらう」
というように段階を踏みます。
重要なのは、相手が納得して一つずつ前に進めることです。
飛び込み営業は「階段」を作る
営業を一つの階段として考えてみましょう。
初訪問
↓
名刺交換
↓
情報収集
↓
次回アポ
↓
ヒアリング
↓
提案
↓
検討
↓
契約
このように考えると、
「今日契約できなかった」
だけで落ち込む必要がなくなります。
今日の訪問で、
一段上がれたか?
を見るようにします。
名刺交換できたなら前進。
担当者を確認できたなら前進。
次回訪問の理由ができたなら大きな前進です。
営業は一気にゴールへ行くのではなく、
一段ずつ階段を上がっていく仕事
と考えると、気持ちにも余裕が生まれます。
断られたときにやってはいけないこと
飛び込み営業では当然、断られることがあります。
「必要ありません」
「間に合っています」
「忙しいので」
と言われることもあるでしょう。
このとき、
「そこを何とか」
「少しだけお願いします」
と無理に食い下がると、相手の印象を悪くすることがあります。
解決策|断られた理由を確認する
状況によっては、
「承知しました。ちなみに今は必要ないということでしょうか。それともタイミングの問題でしょうか?」
など、差し支えない範囲で理由を確認してみます。
相手が答えてくれれば、それも営業情報になります。
そして、明確に断られたのであれば引く。
引くことも営業です。
「承知しました。突然の訪問にもかかわらず、ありがとうございました」
と終われば、悪い印象を残さずに済みます。
営業では、
今日売れなかった相手が、将来のお客様になる可能性もあります。
だからこそ、最後の印象まで大切にします。
飛び込み営業で悩んだら「今日の目的」を一つ決める
飛び込み営業がつらくなる原因の一つが、
毎回「契約」をゴールにしてしまうことです。
そこで、訪問前に今日の目的を一つ決めてみましょう。
例えば、
「今日は担当者の名前を確認する」
でも構いません。
次の訪問では、
「担当者と名刺交換する」
その次は、
「困っていることを一つ聞く」
そして、
「次回のアポイントを取る」
一つずつ進めていきます。
この方法なら、契約できなかった日でも自分の営業活動を振り返ることができます。
営業への第一歩|明日の訪問で3つだけ実践する
飛び込み営業で悩んでいるのであれば、明日の訪問ですべてを変える必要はありません。
まずは次の3つだけ意識してみてください。
①最初の説明を短くする
会社名、名前、訪問理由を簡潔に伝えます。
②質問を一つする
「現在何か困っていることはありますか?」
など、お客様について知るための質問をします。
③次に会う理由を作る
「参考になる資料がありますので、次回お持ちします」
など、次回訪問につながる小さな約束を作ります。
これだけです。
飛び込み営業では、
「今日売れるか」より「次につながるか」
を考えてみてください。
まとめ|飛び込み営業は「初訪問」で決めようとしない
飛び込み営業では、最初から成果を求めすぎると苦しくなります。
突然訪問して、その場で信頼してもらい、商品を理解してもらい、契約してもらう。
これは簡単なことではありません。
だからこそ、
初訪問→相手を知る
2回目→関係を深める
商談→課題に合った提案をする
という流れを作ります。
初訪問では売り込まない。
相手の話を聞く。
次に会う理由を作る。
小さな合意を一つずつ積み重ねる。
そして、相手が必要ないと言えば無理に追わない。
飛び込み営業で重要なのは、
「断られない話術」を身につけることではありません。
相手が、
「それなら、もう一度話を聞いてみよう」
と思える理由を作ることです。
今日の訪問ですべてを決める必要はありません。
まずは、
「次に会える営業」
を目指してみてください。
それが、飛び込み営業で成果を出すための第一歩です。
どうでしたか? 今の不安が少しでも晴れれば幸いです。
自分がどうしたいかと、誰にどうして欲しいかが
営業で必要な気持ちだと考えます。
何のためにご自身が営業をやりたいと思ったのかを
思い出してみてください。
明日の最高のあなたに・・・
