営業の意識を変える考え方5選|売れない営業から抜け出すために大切なこと
「営業が怖い」
「断られると落ち込む」
「商品を売り込むのが苦手」
「営業成績が上がらない」
「自分は営業に向いていないのでは?」
営業をしていると、一度はこんなことを考えるのではないでしょうか。
私も営業に関わる仕事を経験してきましたが、営業は「話がうまい人だけができる仕事」ではないと思っています。
むしろ営業が苦しくなる原因の一つは、
営業=売る仕事
と考えすぎてしまうことです。
売らなければならない。
契約を取らなければならない。
断られてはいけない。
うまく説明しなければならない。
こう考え始めると、お客様と話すこと自体が怖くなってきます。
でも営業に対する意識を少し変えると、見える景色も変わります。
この記事では、営業職で悩んでいる人や、これから営業を始める人に向けて、私が大切だと考える**「営業の意識を変える5つの考え方」**を紹介します。
特別な営業テクニックではありません。
明日からトップセールスになれる魔法の方法でもありません。
でも、
営業を続けていくうえで土台になる考え方
として参考にしてもらえればと思います。
そもそも営業は「売る仕事」なのか?
営業と聞くと、
商品を売る。
サービスを売る。
契約を取る。
数字を作る。
こうしたイメージがあると思います。
もちろん間違いではありません。
会社から営業として給料をもらっている以上、売上や利益を作ることは重要です。
しかし、最初から「売ること」だけを考えると営業は難しくなります。
想像してみてください。
初対面の営業担当者から、
「この商品は最高です」
「絶対おすすめです」
「今契約した方がいいですよ」
と一方的に説明されたらどうでしょうか。
少なくとも私は警戒します。
なぜなら、
「自分に売りたいだけでは?」
と思うからです。
逆に、
「今どんなことで困っていますか?」
「何を改善したいですか?」
「なぜそれが必要なんですか?」
と自分の話を聞いてくれる人なら、少し印象が変わります。
ここから営業は始まると思っています。
考え方①「売る」から「困っていることを探す」へ変える
営業の意識を変える一つ目は、
「商品を売る」から「お客様が困っていることを探す」へ変えることです。
これは非常に重要です。
営業を始めたばかりの頃は、
「商品の特徴を全部説明しなければ」
と考えがちです。
しかし、お客様がその特徴を必要としているとは限りません。
例えば、車を販売するとします。
営業担当者が、
「この車は燃費が良くて、装備も充実していて、デザインも人気で……」
と一生懸命説明する。
でもお客様が本当に困っていることが、
「子どもが増えて今の車では狭い」
だったらどうでしょう。
重要なのは細かなスペックより、
「家族全員が快適に乗れるか」
かもしれません。
逆に、
「毎月のガソリン代を下げたい」
というお客様なら燃費が重要になります。
つまり同じ商品でも、
お客様によって価値が違う
ということです。
営業で最初に考える質問
「何を売ろう?」
ではなく、
「この人は何に困っているんだろう?」
と考えてみてください。
これだけでも会話が変わります。
営業担当者が話す時間が減って、お客様が話す時間が増えてきます。
そして困りごとが分かれば、
「それなら、こういう方法があります」
と提案できます。
これが営業本来の役割だと思います。
考え方②「断られた=自分を否定された」ではない
営業をしていて一番つらいこと。
それは、
断られること
ではないでしょうか。
「必要ありません」
「結構です」
「他社で決めました」
「予算がありません」
「今は考えていません」
飛び込み営業なら、話を聞いてもらえないこともあります。
電話営業なら数秒で切られることもあります。
何度も断られると、
「自分は営業に向いていない」
と思うことがあります。
でも、ここで分けて考えたいことがあります。
お客様はあなた自身を否定しているとは限りません。
断る理由はいろいろあります。
今は必要ない。
予算がない。
タイミングが違う。
すでに他社を使っている。
決定権がない。
そもそも興味がない。
つまり、
「NO=あなたが嫌い」ではありません。
ここを一緒にすると、営業は精神的にかなり苦しくなります。
NOは営業に必要な情報でもある
私は「断られる=失敗」とだけ考えない方がいいと思っています。
なぜ断られたのか。
価格なのか。
タイミングなのか。
商品なのか。
説明なのか。
信頼関係なのか。
理由が分かれば、次の営業に使えます。
つまりNOの中にも、
改善するための情報
があります。
営業を続けるなら、
「断られない営業」
を目指すより、
「断られても次に進める営業」
を目指した方がいいと思います。
考え方③「話す営業」から「聞く営業」へ変える
営業が上手な人というと、
話がうまい。
説明がうまい。
説得力がある。
そんなイメージを持つかもしれません。
しかし営業で大切なのは、
話す力だけではありません。
むしろ、
聞く力
の方が重要になる場面があります。
なぜなら、お客様のことを知らなければ適切な提案ができないからです。
例えば、
「現在はどのようなものを使っていますか?」
「何か不便に感じていることはありますか?」
「もし変えるなら、何を一番改善したいですか?」
「いつ頃までに考えていますか?」
こうした質問をすると、お客様から情報が出てきます。
その情報が営業では重要です。
営業は説明大会ではない
新人営業の頃ほど、
「沈黙が怖い」
と感じます。
その結果、自分ばかり話してしまいます。
商品の説明。
会社の説明。
実績。
価格。
キャンペーン。
そして一通り説明したあと、
「いかがでしょうか?」
と聞く。
お客様からすれば、
「いきなりそう言われても……」
となります。
だから、
説明する
↓
質問する
ではなく、
質問する
↓
聞く
↓
理解する
↓
必要な部分を説明する
という順番を意識してみてください。
営業の会話がかなり変わります。
考え方④「契約を取る」から「次の約束を取る」へ変える
特に飛び込み営業や新規営業で意識したい考え方です。
初めて会ったお客様から、
「今日契約を取ろう」
と考えると営業のハードルが一気に上がります。
営業担当者にも焦りが出ます。
「何とか決めてもらわないと」
と思えば、説明も長くなります。
クロージングも強くなります。
結果として、お客様に、
「売り込まれている」
と感じさせることがあります。
そこで目標を少し変えます。
初回訪問の目標を、
契約ではなく「次の接点を作ること」
にしてみるのです。
例えば、
「資料だけお持ちしてもよろしいでしょうか?」
「来週改めて5分だけお時間いただけませんか?」
「詳しい見積もりを作って次回お持ちします」
などです。
初回で契約まで進まなくても、
次に会える状態を作れれば営業は続いています。
営業は一回で終わらせなくていい
営業では、
訪問
↓
ヒアリング
↓
提案
↓
検討
↓
再提案
↓
契約
というように、複数回の接点を持つことがあります。
だから初回からすべてを決めようとしなくてもいい。
今日のゴールは何なのか。
ここを決めてから営業すると、心理的な負担も減ります。
私は特に新規営業では、
「今日売る」より「次に会える理由を作る」
という考え方が大切だと思っています。
考え方⑤「売上」だけでなく「行動」を数字にする
営業をしていると数字から逃げることはできません。
売上。
契約件数。
粗利益。
達成率。
営業会社であれば、さまざまな数字を追います。
でも結果だけを見ていると、
「今月は契約ゼロだ」
「目標まであと○○万円もある」
と苦しくなることがあります。
ここで意識したいのが、
自分でコントロールできる数字と、できない数字を分けること
です。
契約するかどうかを最終的に決めるのはお客様です。
しかし、
今日何件訪問するか。
何件電話するか。
何人と話すか。
何件アポイントを取るか。
何件提案するか。
これは自分で動かせます。
例えば、
訪問50件
↓
会話20件
↓
アポイント5件
↓
商談3件
↓
契約1件
という結果が出たとします。
この数字が分かれば、
契約1件を取るために、どのくらい行動すればいいのか
が見えてきます。
すると営業が「感覚」だけではなくなります。
売れなかった日は「0点」ではない
契約が取れなかった日でも、
10人と話した。
3件見込み客を見つけた。
次回訪問を2件取った。
新しい断られる理由が分かった。
こうした成果があります。
もちろん最終的には売上につなげる必要があります。
しかし毎日、
売れた=成功
売れなかった=失敗
だけで判断すると、営業は続きません。
結果につながる行動を積み上げる。
これが重要です。
営業が苦しくなる人ほど「結果」を急ぎすぎる
営業成績が悪いと焦ります。
周囲が契約を取れば、さらに焦ります。
上司から、
「今月どうするんだ?」
と言われることもあります。
すると、
「今日契約を取らないと」
という気持ちになります。
その焦りがお客様にも伝わります。
そして説明が増える。
押しが強くなる。
お客様が離れる。
さらに焦る。
悪循環です。
そんなときこそ、一度営業を分解してみてください。
売上は結果です。
その前には、
行動があります。
会話があります。
ヒアリングがあります。
提案があります。
信頼があります。
営業成績を変えるなら、結果だけを見るのではなく、
結果が生まれる前の行動を変える
必要があります。
「営業に向いていない」と思う前に考えてほしいこと
営業で結果が出ないと、
「自分は営業に向いていない」
と思うことがあります。
でも、本当にそうでしょうか。
単純に、
営業のやり方を知らないだけかもしれません。
商品知識が足りないだけかもしれません。
質問の仕方が分からないだけかもしれません。
行動量が足りないだけかもしれません。
自分に合わない営業スタイルを無理に真似しているだけかもしれません。
営業にはいろいろなタイプがあります。
元気に話す人。
落ち着いて説明する人。
聞き上手な人。
知識で信頼を得る人。
レスポンスの速さで評価される人。
だから、
「トップ営業と同じ性格にならなければ売れない」
わけではありません。
自分の強みを使った営業方法を探せばいいと思います。
明日の営業から変えてほしい5つの言葉
営業に行く前に、自分の中の言葉を変えてみてください。
「売らなければ」
→「困っていることを探そう」
「断られた」
→「理由を一つ知ることができた」
「説明しなければ」
→「まず聞いてみよう」
「今日契約を取らなければ」
→「次に会える状態を作ろう」
「今日も売れなかった」
→「結果につながる行動を何件できたか?」
考え方を変えただけで、翌日から突然売上が倍になるわけではありません。
しかし、
行動は変わります。
行動が変われば、会話が変わります。
会話が変われば、お客様の反応も変わります。
その積み重ねが結果につながります。
営業の意識を変える5つの考え方まとめ
今回紹介した5つを整理します。
| 今までの考え方 | 変えてみる考え方 |
|---|---|
| 商品を売る | 困りごとを探す |
| 断られた=失敗 | 断られた理由を知る |
| とにかく話す | まず聞く |
| 今日契約を取る | 次の約束を作る |
| 売上だけを見る | 行動も数字で見る |
どれも難しいテクニックではありません。
しかし営業で悩んでいるときほど、こうした基本的な考え方を忘れてしまいます。
まとめ|営業は「売る」より「相手を知る」ことから始まる
営業という仕事には、どうしても数字がついてきます。
契約を取らなければならない。
売上を作らなければならない。
目標も達成しなければならない。
これは営業である以上、避けられません。
でも、
「売らなければ」という気持ちだけでお客様の前に立つと、営業はどんどん苦しくなります。
だから一度、考え方を変えてみてください。
売るのではなく、困っていることを探す。
断られることを怖がりすぎない。
話すより、聞く。
一回で契約を取ろうとせず、次につなげる。
そして売上だけではなく、自分の行動を数字で見る。
営業は、
「商品を買ってください」とお願いする仕事ではなく、お客様が抱えている問題に対して選択肢を提案する仕事
だと私は考えています。
そう考えると、
「売らなければ」
から、
「この人に自分は何ができるだろう?」
へ意識が変わります。
営業で悩んでいるなら、いきなり全部を変える必要はありません。
明日の営業で一つだけ試してください。
お客様に会ったとき、
商品説明を始める前に、
一つ質問して、相手の話を聞いてみる。
そこから営業が変わるかもしれません。
